英語の発想 (ちくま学芸文庫) の感想
参照データ
タイトル | 英語の発想 (ちくま学芸文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 安西 徹雄 |
販売元 | 筑摩書房 |
JANコード | 9784480085887 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » 社会・政治 |
購入者の感想
英語を書くときに主語をどうしたら良いのか、しばらく悩んでおりました。何かそこに日本語と英語の大きな発想の違いがあるように感じておりました。何冊か関連する本を読んだ結果、状況⇔因果、動詞⇔名詞、節⇔句、こと⇔ものようなものを漠然と感じておりました。
本書は、翻訳読本という形で、実例を挙げて詳解してくれるています。日本語の「AがXであれば、BがYになる」に対して、英語の「XであるAが、BをYにする」というのがよくわかりました。
「英語の発想」とのタイトルですが、同時に日本語の奥深さについても新たな視点を与えて頂きました。感謝!
本書は、翻訳読本という形で、実例を挙げて詳解してくれるています。日本語の「AがXであれば、BがYになる」に対して、英語の「XであるAが、BをYにする」というのがよくわかりました。
「英語の発想」とのタイトルですが、同時に日本語の奥深さについても新たな視点を与えて頂きました。感謝!
英語がどのような「発想」を持って組み立てられているのかを「日本語の発想」と比較してして示している。主語がなかったり、同じ時間軸にいても、時制が現在、過去と飛んだりする日本語だが、それは語り手とその「状況」の関わりによって行われていることだったのだと、この本を読んで改めて気づかされた。また、その違いが明確になったことにより、日本語から英語へ、または英語から日本語への橋渡し(翻訳)が、よりスムーズにできるような気がする。
この本でくり返し述べられている「英語は〈もの〉に注目し「働きかけ」という動作主性の軸にそって疑念化し言語化するのにたいして、日本語は状況を〈こと〉としてまるごとすくい取る」という記述には脱帽だ。「日本語と英語とは根本的に言葉の使い方が違うな」と漠然と感じていたが、安西氏が言語化してくださり感謝している。著者が長年、翻訳者として実践し、積み重ねてこられた「宝」ともいえる貴重な学びを伝授してくださったことに感謝せずにはいられない。できたら安西先生の授業を受けたいくらいだ。
この本でくり返し述べられている「英語は〈もの〉に注目し「働きかけ」という動作主性の軸にそって疑念化し言語化するのにたいして、日本語は状況を〈こと〉としてまるごとすくい取る」という記述には脱帽だ。「日本語と英語とは根本的に言葉の使い方が違うな」と漠然と感じていたが、安西氏が言語化してくださり感謝している。著者が長年、翻訳者として実践し、積み重ねてこられた「宝」ともいえる貴重な学びを伝授してくださったことに感謝せずにはいられない。できたら安西先生の授業を受けたいくらいだ。