消えゆく沖縄 移住生活20年の光と影 (光文社新書) の感想

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参照データ

タイトル消えゆく沖縄 移住生活20年の光と影 (光文社新書)
発売日2016-11-17
製作者仲村 清司
販売元光文社
JANコード9784334039530
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 社会学 » 社会学概論

購入者の感想

遺言という言葉にドキドキした。
私も沖縄ブームに乗っかってありとあらゆる出版物を貪り読み、それを自分の目で確かめる為に
沖縄へせっせと通った一人であり、
仲村さんが紡ぎだす沖縄の風景に沖縄病を悪化させていったからだ。
そんな彼が、遺言って・・・・?
ページを重ねていくにつれ、私がある時点から感じていた小さな、そして数多くの疑問と何とも表現出来なかった気持ちが
本の内容にしっくり沿って行くのを感じた。
私は旅人。生活の基盤をこちらに持ち、行きたい所に見たい風景を求めて飛んでいく。そんな生活を15年。
なんと都合の良い事か。
いくら沖縄が好きだ!!と豪語していても越えられない壁があるのを薄々感じ始めていた。
当たり前の事だ。だって私は良いとこどりなのだから。
仲村さんは移住して20年経つらしい。
20年も住んでいるとこの壁を感じる頻度も度合も私とは到底比較にならないはず。
強烈なものであっただろう。痛かったであろう。
沖縄にルーツがあったとしても、この壁の高さと厚さにを感じたのだろう。
その苦しみを思い、胸が痛くなった。
内容を沢山書いてしまうとネタバレになってしまうので多くは書けないが、
この本は失ってしまった風景や失おうとしている大切な事にに警鐘を鳴らしている一冊であると思う。
私達、内地の人間は沖縄を表現する際に「癒しの島」「私達が失ってしまった日本の原風景がここにある」とよく言う。
多くのメディアもガイドブックも沖縄への褒め言葉のつもりで使っているはずだ。
私も好きな沖縄を人に伝える時にその言葉を使ってきた。
でも実際、先祖代々島で暮らす人々はどう捉えているのだろうか?
便利さや機能的な美しさを求め、大切なものを簡単に壊してきた癖に、
失ってきたものを、面倒くさい事柄を
沖縄だけに求めるな、都合の良い幻想を抱くなと言われているのではないかとハッとした。
今、まさに沖縄にその開発の波がきている。
新しくなる事は便利になる事。
人々の生活の質が向上する事なのかもしれない。

沖縄に行ったときに、なんだか違和感を感じ、この本を手に取りました。その違和感の原因がわかった気がします。若干政治の部分が偏ってる感じだったので、☆4つ。読み応えありました。

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