35歳のチェックリスト (光文社新書) の感想

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あくまで「チェックリスト」です。
つまり、どういうことかというと、実際に35歳の人間であれば、この本を読んで「初めて知った」「初めて考えた」では、遅いということです。
「そうだよね」「私もそう思う」「もやもやとしてたけど、そういう考え方もできるな」とかそういう読み方を、35歳でえればすべき本です。
そもそもこれを読もうと思う人は意識が高く、幼稚なオトナではない人がほとんどだと思います。
そういった、それなりに人生を積み重ねてきた人には、「チェックリスト」としてとても有効な本だと思います。

25歳ぐらいで読んで、35歳とはこのくらいの成熟度が必要か、と思うのも良い読み方かもしれません。
あるいは、25歳なら「けっ！」と反発心を持って読んで欲しいかも。若いころに反発心のない人は成熟もしないと、私は思うので。

この本を読むとオトナっていいなと思います。全篇に通底している態度としては、「自分をある程度の距離をもって客観視している」態度だと思います。つまりは、「言語化」できているといこと。

テレビなどで、著者のことは知っていましたが、真面目な教育者というイメージしかなく、なんとなく敬遠していました。この本で、著者の30歳前後のエピソードがあり、共感する部分があり、著者に興味が湧きました。他の本も読んでみたくなりました。