マンガ世界の歴史がわかる本 「大航海時代~明・清帝国」篇 の感想

15世紀の大航海時代にはじまり、18世紀の米独立戦争あたりまでを解説したマンガ本である。

短時間で大雑把な流れをマンガでつかみたい、といったニーズには適していると思われる。
個人的にはマンガ自体は微妙な印象ではあったが、巻末の豆知識のようなコーナーは興味深かった。

ただし、以下が不満点である。
・価格が1冊あたり1100円と高い（→3冊あつめたら3300円だが、内容のわりには高い印象を持った）
・文字が少ないのはメリットではあるが、逆に言えば説明はかなり省略。かえってわかりづらい部分もある
・マンガではあるが、要所要所での地図表示などが若干少ない。地図と連動したイメージが持ちにくい

個人的には類書としては、
「忘れてしまった高校の世界史を復習する本」の方が、
マンガではないが当書よりもイメージをしっかり持ちながら読めて良い印象だった。
価格も1500円と当書のシリーズを3冊集めるよりもお得である。

ただし、「忘れてしまった高校の世界史を復習する本」は400ページ超で、
それなりに読み通すには時間がかかる。

当書の場合には1冊あたり熟読して大体2時間程度といったところだろう。
一日で世界史を概観したい、といった方にとっては当書は悪くない選択肢である。

このシリーズは全３冊購入しています。
購入目的は歴史ものの映画・ドラマ・アニメを子供と観る際に、ちょっと下地があったほうが楽しめるかなと子供向けに購入しました。
1巻は歴史的内容と駆け足の速度が丁度良いくらいでしたが、２巻はちょと駆け足すぎたかな。
この時代そのものが、いろんな出来事が多く、非常に中身の濃い時代なので、２−１，２−２の2冊に分けてもいいくらいだと思います。

値段・字の大きさ・本の大きさなどに関しては、子供に読ませても問題ないと思います。
また、暴力的な描写・性的な描写もほとんどなく「元々、子供にも読ませるレギュレーションなのかな」と思うほどです。
※横山三国志のよりずっとソフトです。
これに世界地図や歴史年表がつくともっと良いのですが、お値段がかなり高くなってしまうのでしょうね。