人生をいじくり回してはいけない (ちくま文庫) の感想

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タイトル人生をいじくり回してはいけない (ちくま文庫)
発売日販売日未定
製作者水木 しげる
販売元筑摩書房
JANコード9784480432490
カテゴリ文学・評論 » エッセー・随筆 » 著者別 » ま行の著者

購入者の感想

1974年から2007年までの間に書かれた、水木しげるのエッセイやインタビューのうち、主に人生について書かれたものを集めた一冊。
すべていつか聞いたハナシ。「エッそれは知らなかった、初めて聞いた」というハナシは、ひとつもない。繰り返しも多い。
ファンというものはしょうがないもので、それでも買うし、それでも読んで、フフフと笑う。
最下層の兵隊として軍隊生活を送った水木。上官や古参兵のビンタにさらされ、モノを考えさせないための無意味な激務を強制される日々。
「あの頃の日本はとにかく勇ましかったですよ。しかも日本国民の九割は馬鹿でしたね。話して分かる普通の頭は、一割か二割。それは軍隊でよーく分かりました。話そうが、何しようが、分からないのが、勇ましさと結びついて、やたらにビンタするわけですよ。」
水木は「勇ましさが戦争を引き起こす」という。
「戦後、日本は対外的にも『ペコペコ』国になったけれども、ビンタ嫌いの水木さんはそれでいいのだと思います」という。
地獄の戦場にありながら、ひとりラバウルの原住民(水木のことばでは「土人」)トライ族の「天国のような暮らし」と交流する水木しげる。
「いっておくけど、99%の人間は無能なんです。いくら努力したって、始まらないです。無駄な努力というものです。」(P207)
こんなこと、水木以外の人間が言ったらカドがたつというか、やばいというか。しかし、水木サンがいうと、アハハ、そうですよね、と笑える。まさに、大人です。
水木しげるの、まいどおなじみのオハナシに、乾杯。

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