ゲーデルは何を証明したか―数学から超数学へ の感想
参照データ
タイトル | ゲーデルは何を証明したか―数学から超数学へ |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | E. ナーゲル |
販売元 | 白揚社 |
JANコード | 9784826900874 |
カテゴリ | ジャンル別 » 科学・テクノロジー » 数学 » 一般 |
購入者の感想
集合論の素人にも、ゲーデルの不完全性定理が理解できるように書かれている本。
評判どおり、非常にわかりやすい。
無論、証明自体は厳密なものではないのだが、ゲーデルの証明のアウトラインはきちんとわかるようになっている。
論理記号の意味にまできちんと解説がついているぐらいだ。
これまでのゲーデル本は、1.わかるけどゲーデルの言ったこととは違う、2.わかる人にしかわからない、が多かったが、この本は初心者に分かり、かつゲーデルの論の核心を捉えている本だといえよう。
本書は基本的にわき道がない。
論理の完全性定理と、算術の不完全性定理のみが扱われており、ゲーデルの生涯とかは載っていない。
不完全性定理を知りたい人が、最短ルートで知ることができるようになっている。
さて、ゲーデルの不完全性定理には誤解も多い。
ナーゲルの、「それ(ゲーデルの分析)は、算術の無矛盾性に関する超数学的証明を一切排除するものではないのです。ゲーデルの結論が排除するのは、算術の公式的演繹によって写像できるような種類の、無矛盾性の証明なのです」(p129)という主張はきちんと聞いておくべきでしょう。
実際、「算術の無矛盾性の超数学的証明は、ヒルベルト学派のひとりであるゲルハルト・ゲンツェンによって1936年に、そして、それ以後なん人かの手によって、実際に遂行されてきたのです」(p129)から。
評判どおり、非常にわかりやすい。
無論、証明自体は厳密なものではないのだが、ゲーデルの証明のアウトラインはきちんとわかるようになっている。
論理記号の意味にまできちんと解説がついているぐらいだ。
これまでのゲーデル本は、1.わかるけどゲーデルの言ったこととは違う、2.わかる人にしかわからない、が多かったが、この本は初心者に分かり、かつゲーデルの論の核心を捉えている本だといえよう。
本書は基本的にわき道がない。
論理の完全性定理と、算術の不完全性定理のみが扱われており、ゲーデルの生涯とかは載っていない。
不完全性定理を知りたい人が、最短ルートで知ることができるようになっている。
さて、ゲーデルの不完全性定理には誤解も多い。
ナーゲルの、「それ(ゲーデルの分析)は、算術の無矛盾性に関する超数学的証明を一切排除するものではないのです。ゲーデルの結論が排除するのは、算術の公式的演繹によって写像できるような種類の、無矛盾性の証明なのです」(p129)という主張はきちんと聞いておくべきでしょう。
実際、「算術の無矛盾性の超数学的証明は、ヒルベルト学派のひとりであるゲルハルト・ゲンツェンによって1936年に、そして、それ以後なん人かの手によって、実際に遂行されてきたのです」(p129)から。