東海道中膝栗毛 上 (岩波文庫 黄 227-1) の感想

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参照データ

タイトル東海道中膝栗毛 上 (岩波文庫 黄 227-1)
発売日販売日未定
製作者十返舎 一九
販売元岩波書店
JANコード9784003022719
カテゴリ »  » ジャンル別 » 文学・評論

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東海道中膝栗毛は映画化や翻案されたドラマなどでも有名ですが、省略された部分が多いのが実態です。江戸を出立した弥次喜多コンビが東海道をお伊勢参りまで行く道中を、名所旧跡、宿場や街道の当時の様子を生き生きと描写しています。 黄表紙は貸本も含めて広い層に読まれましたが、膝栗毛は軽妙な語り口での観光ガイドとしてベストセラーになりました。

 伊勢では御師の家や供応の子細がよく描写されて、当時のお伊勢詣りの様子がよく分かります。また、弥次喜多はあちこちで狂歌を読むのですが、これが傑作です。膝栗毛のヒットにより続編が出版され、弥次喜多は伊勢から奈良街道を宇治を経由して伏見へ行き京見物をしたあと、淀川を舟で下ります。
「せうべんを 人にのませしそのむくひ おのれものんで よいきびしょよなり」と、弥次さんのいたずらぶりは大人とは思えません。そうして枚方のくらわんか舟をからかって大坂の八軒家で降りて大坂見物もします。
 作中のやりとりは当時の口語体で書かれているので、特に古語の知識がなくても分かりやすく、なじみのない言葉は下段に脚注があるので思いのほか読みやすいです。
挿絵もありますし、古典とはいえ軽い内容なので、マンガ本のような気楽さで楽しめました。
蛇足ですが、十返舎一九の辞世の句がまたふるっています。
「この世をば どりゃお暇(いとま)に 線香の 煙とともに 灰(はい)左様なら」
軽妙な江戸時代人に触れてみてはいかがでしょうか。

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