続・街並みの美学 (岩波現代文庫) の感想
参照データ
タイトル | 続・街並みの美学 (岩波現代文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 芦原 義信 |
販売元 | 岩波書店 |
JANコード | 9784006000530 |
カテゴリ | アート・建築・デザイン » 建築 » 建設・土木 » 建築・土木工学 |
購入者の感想
著者の主張の基本線は正編とかわっていない.西欧の建築が壁の建築であるのに対して日本の建築は床の建築であるという.日本の建築が龍安寺石庭のように「内から眺める景観」をつくっているのに対して西欧の建築は「外から眺める景観」をつくっているという.日本人がこれまでは外から眺める景観に無頓着だったために街並みの美しさがなおざりにされてきたが,いまこそそれをもとめるべきときだという.本書には,前著にはなかった水辺の美しさやエッフェル塔と東京タワーなど,さまざまな景観が分析されている.
前著ほどの新鮮さはないが,あわせて読むことでさらに理解をふかめることができるだろう.
前著ほどの新鮮さはないが,あわせて読むことでさらに理解をふかめることができるだろう.
銀座ソニービルの設計等でも有名であった著者による好評を博した「街並みの美学」の続編です。前巻では「空間を美しくする、高さと広さの比は」といった理論部分も多かったのに対し、続巻である当巻では、その実際編とでもいうように、「京都の坪庭」「貴船」「浅草仲見世」「厳島神社」といった日本の魅力ある空間はもとより、「サンマルコ広場」「エッフェル塔」「セーヌ川べり」といった世界の空間までが、40枚を超える図版と110枚を超える写真とその説明文で紹介されており、非常に刺激的で楽しく読むことが出来ます。
写真が白黒であること、83年に書かれた物で、景観の替わってしまった空間があるのは残念ですが、前巻同様、魅力的な「空間」についてその秘密等について知りたい方にはお奨めの本です。
写真が白黒であること、83年に書かれた物で、景観の替わってしまった空間があるのは残念ですが、前巻同様、魅力的な「空間」についてその秘密等について知りたい方にはお奨めの本です。