考えるとはどういうことか 知のトレッキング叢書 の感想
参照データ
タイトル | 考えるとはどういうことか 知のトレッキング叢書 |
発売日 | 2014-08-09 |
製作者 | 外山滋比古 |
販売元 | 集英社インターナショナル |
JANコード | 登録されていません |
カテゴリ | 文学・評論 » エッセー・随筆 » 日本のエッセー・随筆 » 近現代の作品 |
購入者の感想
名著『思考の整理学』の著者・外山滋比古氏が、6つのテーマについて、編集者を前に
考えたこと、考えられることを自由に話したことをまとめた本である。
6つのテーマとは「平面思考から球面思考へ」「触媒思考」「選択の判断力」「曖昧の
美学」「民族論理学」「二次的創造」。
著者の思索する力量に関しては、『思考の整理学』の名文と併せて強く印象に残っていた。
それだけにとても期待して読み始めたが、私としては、期待が大きすぎた故か、その時に
比べると、少し物足りなさが残ったというのが、正直な感想である。
だが、もちろん、個々のテーマから学びえるもの、考えさせられること、興味深いこと
は数多くあった。著者の思考の柔軟性はやはり一級品である、と感心もした。
本書を通して心の中に残ったのは、「知識」と「体験」をつなぐものとして「考える」
という行為があること。そしてイギリスの全寮制学校の中に「体験」「生活」を通して
の人間形成を重視する「ジェントルマン」教育が根づいていることなどである。
月刊の英語雑誌の編集経験を通して「知識」重視の発想から脱却した著者自身の体験も
示唆に富むものであった。
柔らかく、自在に「考える」ことが生き抜く力に直結していることを実感した。そのた
めのヒントが随所で語られている。
考えたこと、考えられることを自由に話したことをまとめた本である。
6つのテーマとは「平面思考から球面思考へ」「触媒思考」「選択の判断力」「曖昧の
美学」「民族論理学」「二次的創造」。
著者の思索する力量に関しては、『思考の整理学』の名文と併せて強く印象に残っていた。
それだけにとても期待して読み始めたが、私としては、期待が大きすぎた故か、その時に
比べると、少し物足りなさが残ったというのが、正直な感想である。
だが、もちろん、個々のテーマから学びえるもの、考えさせられること、興味深いこと
は数多くあった。著者の思考の柔軟性はやはり一級品である、と感心もした。
本書を通して心の中に残ったのは、「知識」と「体験」をつなぐものとして「考える」
という行為があること。そしてイギリスの全寮制学校の中に「体験」「生活」を通して
の人間形成を重視する「ジェントルマン」教育が根づいていることなどである。
月刊の英語雑誌の編集経験を通して「知識」重視の発想から脱却した著者自身の体験も
示唆に富むものであった。
柔らかく、自在に「考える」ことが生き抜く力に直結していることを実感した。そのた
めのヒントが随所で語られている。