宮脇昭、果てなき闘い 魂の森を行け─新版─ の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトル宮脇昭、果てなき闘い 魂の森を行け─新版─
発売日販売日未定
製作者一志 治夫
販売元集英社インターナショナル
JANコード9784797672398
カテゴリ »  » ジャンル別 » ノンフィクション

購入者の感想

2004年に『魂の森を行けー3000万本の木を植えた男の物語』として発刊された本書は、その後2006年に新潮文庫としても世に出されているが、今度は新しく『宮脇昭、果てなき闘い 魂の森を行け−新版ー』として、再び単行本の形で出版された。内容は、いまや「4000万本の木を植えた男」と称される植物生態学者 宮脇昭氏の人生を描いたノンフィクションだが、今回は増補版ということで、以前よりも中身がぐんと充実している。宮脇の幼少時から生態学者になる過程、さらには世界中の森づくりへ邁進する様子を描いているのは前作の通りだが、とりわけ秀逸、感銘するのは、大幅に加筆された3.11東日本大震災発生後の宮脇の活動記録だ。地震後、すぐに東北地方の現地調査を重ねた宮脇は、膨大な「瓦礫」を邪魔物ではなく、人々の思い出が詰まった「宝」として、土と混ぜてマウンドを作り、その上に土地本来の樹木を植えて防潮堤林を作ることを提唱している。瓦礫を活かした森の防潮堤は、すぐさまあらゆる人々から賛同、受け入れられるが、一方で法律の壁によりなかなか前に進まない。細川護煕元首相や横浜ゴムといった多くの賛同・協力者の観点から、さらには地元行政、環境省、林野庁のそれぞれの立場から、森の防潮堤についての考え、そしてまた、宮脇昭というすさまじい植物生態学者の人となり、そして情熱がうかがえる。おそらく、これほどまで宮脇のことを丹念に取材、描写した記事、本はないだろう。命を賭して「最後の闘い」に挑み続ける宮脇昭、84歳。木を植える人にも、森を愛する人にも、東北を想う人にも、ぜひこの本を読んで、何かを感じていただきたい。大切なものは、「いのち」なのだ。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

宮脇昭、果てなき闘い 魂の森を行け─新版─

アマゾンで購入する
集英社インターナショナルから発売された一志 治夫の宮脇昭、果てなき闘い 魂の森を行け─新版─(JAN:9784797672398)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.