ローマ人の物語〈22〉危機と克服(中) (新潮文庫) の感想
参照データ
タイトル | ローマ人の物語〈22〉危機と克服(中) (新潮文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 塩野 七生 |
販売元 | 新潮社 |
JANコード | 9784101181721 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » 文学・評論 |
購入者の感想
ローマ帝国の「危機管理」の確かさが 実に読み応えがある。主導権を巡る内部闘争が 外部の反乱を招くというのは 現代の色々な「組織」でも良くある話だ。日経新聞を読んでいれば そんな記事は百出である。誠に 人間は2000年前と大して変っていない。
そんな危機にどうやってローマ帝国が対応したのかが本書のテーマである。見事な危機管理振りには唸ってしまう。
ここで塩野七生が追求しているのは その時点での登場人物たちの資質ではない。勿論 危機管理をやれた連中であり そもそもの個人の資質は高い。但し 塩野七生は そんな個人の資質に 危機管理の成功の原因を求めてはいない。むしろ カエサル以来のローマ帝国のスキーム自体に 成功の原因を求めている。そうして そのスキームを作ったカエサルを声を上げて賛美していると言って良い。そもそも この「ローマ人の物語」を書いている塩野七生の原点は「時空を超えたカエサルへの片思い」にあるというのが小生の 22巻まで読んできた実感である。
それにしても昔のローマ人の危機管理は素晴らしい。時代を超えて 大変勉強になる。
そんな危機にどうやってローマ帝国が対応したのかが本書のテーマである。見事な危機管理振りには唸ってしまう。
ここで塩野七生が追求しているのは その時点での登場人物たちの資質ではない。勿論 危機管理をやれた連中であり そもそもの個人の資質は高い。但し 塩野七生は そんな個人の資質に 危機管理の成功の原因を求めてはいない。むしろ カエサル以来のローマ帝国のスキーム自体に 成功の原因を求めている。そうして そのスキームを作ったカエサルを声を上げて賛美していると言って良い。そもそも この「ローマ人の物語」を書いている塩野七生の原点は「時空を超えたカエサルへの片思い」にあるというのが小生の 22巻まで読んできた実感である。
それにしても昔のローマ人の危機管理は素晴らしい。時代を超えて 大変勉強になる。