新訂 孫子 (岩波文庫) の感想

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参照データ

タイトル新訂 孫子 (岩波文庫)
発売日販売日未定
販売元岩波書店
JANコード9784003320716
カテゴリ人文・思想 » 哲学・思想 » 東洋思想 » 東洋哲学入門

購入者の感想

多くの方が指摘されるように、
非常に薄い本ですが、非常に中身が濃いと思います。

中国古典全般に言えることですが、
まずは、こうした余計な解説がない現代語訳を通読してみて、
自分の経験に照らし合わせてそれなりの解釈をしてみることが大事と思います。
その意味では、金谷博士の岩波文庫は最高の教材と考えます。

先に解説書の類を読んでしまうと、その著者の価値観とか人生経験というフィルターを通した意見であるだけに、
違和感を感じたり、あるいは鵜呑みにしてしまうおそれがあります。
それは非常に勿体無い気がします。様々な解説書は、この金谷孫子と向き合って、自分なりに何かを感じた後に、比較の対象として読むと、理解が深まると思います。

この文庫本を読むと感じますが、これは戦争やビジネスの「万能のマニュアル」ではなく、
孫子が言うことを、個々の読者の立場で、いかに消化し、日々の生活や仕事などで応用できるかが大切な気がします。
多分、読む度に、感じ方、捉え方が違う本なのだと思います。
その都度で、適切な「気付き」を与えてくれる、そんな本だと感じています。
(そういう意味では、ドラッガーの「マネジメント」に似てるかも。)

「孫子」本はたくさんある。ハウツー本からマンガ、そして原典訳まで。
この本は原典訳、そして「史記」に見える孫子たる人物の逸話にも
触れている(二人とも)。
自分が思うに、ハウツー本は所詮、著者の主張であって、孫子の
主張ではない。孫子の主張は原典の中にしかない。
そして、それに自ら触れることで、自分なりの「孫子との対話」が
完成する。
読めない外国語では日本語訳をあたるしかないが(ここにだって訳者の
主張が混じる可能性はあるのだ)、孫子は高校漢文知識で読めるのである。
訳もついてる。
忙しくたってこの本を携帯し、休憩がてら時間をとるくらいは
できるはずだ。
ということで、社会人必須教養図書の一冊として推薦します。0

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