「地形」で読み解く日本の合戦 (PHP文庫) の感想

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タイトル「地形」で読み解く日本の合戦 (PHP文庫)
発売日2014-09-03
製作者谷口研語
販売元PHP研究所
JANコード9784569762272
カテゴリ歴史・地理 » 日本史 » 一般 » 日本史一般

購入者の感想

オビに「一目瞭然の写真・地図120点以上収録!」と謳っているように、
この手の文庫本としては「見開き2ページの写真」もかなり多くありまして、
“異様”にビジュアルが充実しているのが特徴的です。
なかでも「航空写真」を意図的に多く取り入れている点が目を引きました。

表題の武田信玄ですが、「三方ケ原の戦い」を指しています。ご存じのように、信玄は
西上の大遠征で家康の籠る浜松城を『無視』し、三方ケ原へと向かってしまうのですが、
本書の浜松市・浜名湖周辺の「航空写真」で武田軍の進撃路を見ますと一目瞭然――。
家康がこれに仰天焦って出撃し、コテンパンにのされるのも無理ないと腑に落ちたわけです。

ただ、家康も「三方ケ原」付近の“祝田の坂”を下る途中の武田軍に対して、上から襲いかかろうと
考えていたわけで、後世よく言われる“軽挙妄動”というより「家康にも勝算あっての出撃」という
本書の指摘が印象的でした。まあ、当時の信玄が何枚も上手だったわけです。

また、仙石秀久の独断専行と四国勢を壊滅させた負けっぷりが有名な「戸次川合戦」ですが、
これも大分市・戸次川上空の「航空写真」を見ると、何となく仙石が何を考えていたのかが
地形から想像できる気がします(仙石が猪突猛進したいのも、分からないでもない)。

さらに、誰でも名前を知っている「小牧・長久手の戦い」ですが、今でも周囲の地形から
ぽっかり浮かぶ小牧山の全景を写真で見ますと、「そりゃあ、ここ(小牧山)を家康に
先に押さえられたら、秀吉も何とか局面を打開しようと、長久手の戦いも起きるわな」と
パッと見で理解できてしまうのです。こればかりは、文章や地図をいくら睨んでいても
どうしようもないことで、一目瞭然の“地形写真”(ビジュアル)がもたらす
「アハ体験」みたいなものに気づかされた次第です。

ただ、内容的に「地形」というよりは、合戦名に由来する「地名」の分類で構成がなされて
いまして、源平合戦や中世の戦い(新田義貞がやけに多い)から戦国時代を中心に、一部、

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