江戸の色道: 古川柳から覗く男色の世界 (新潮選書) の感想
参照データ
タイトル | 江戸の色道: 古川柳から覗く男色の世界 (新潮選書) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 渡辺 信一郎 |
販売元 | 新潮社 |
JANコード | 9784106037337 |
カテゴリ | ジャンル別 » 人文・思想 » 文化人類学・民俗学 » 日本の民俗 |
購入者の感想
今では、「性的マイノリティ」と呼ばれそうだが、江戸時代の男色は公認の性愛としてメジャーな地位を得ていたようだ。色道というのも女色のみならず男色もきわめてこそ成立した。
著者は、おびただしい色道奥義書、艶本、古川柳の秘本、珍本、稀覯本の類を渉猟して、その中から極めつけの記事、図版を引用しながら、江戸時代に花開いた男色文化のなかへ読者を招きいれる。
あの時代の人間の欲望への正直さ、それを追求し実現する情熱のすさまじさにとにかく圧倒される。そのような人間の生態を冷静に客観的にみつめる川柳、微に入り細を穿ってノウハウを説く奥義書、欲情をかきたてる艶本、春画。的確な解説のおかげでその内容はリアルに伝わってきて、あらためて文化爛熟した江戸時代に目を見張る。
著者は好事家の姿勢を崩さず、江戸の庶民文化の知的な紹介でありながら、興味本位の覗き趣味もみたしてくれるだろう。
著者は、おびただしい色道奥義書、艶本、古川柳の秘本、珍本、稀覯本の類を渉猟して、その中から極めつけの記事、図版を引用しながら、江戸時代に花開いた男色文化のなかへ読者を招きいれる。
あの時代の人間の欲望への正直さ、それを追求し実現する情熱のすさまじさにとにかく圧倒される。そのような人間の生態を冷静に客観的にみつめる川柳、微に入り細を穿ってノウハウを説く奥義書、欲情をかきたてる艶本、春画。的確な解説のおかげでその内容はリアルに伝わってきて、あらためて文化爛熟した江戸時代に目を見張る。
著者は好事家の姿勢を崩さず、江戸の庶民文化の知的な紹介でありながら、興味本位の覗き趣味もみたしてくれるだろう。