語感トレーニング――日本語のセンスをみがく55題 (岩波新書) の感想

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参照データ

タイトル語感トレーニング――日本語のセンスをみがく55題 (岩波新書)
発売日販売日未定
製作者中村 明
販売元岩波書店
JANコード9784004313052
カテゴリ人文・思想 » 言語学 » 日本語・国語学 » 日本語研究

購入者の感想

まず最初に断っておこう。
本書の副題である「55題」を解いたところで、即日本語の「語感」運用能力があがるわけ
ではない。そういった意味であえて攻撃的な表現をするなら本書の「実用性」は薄いと言える。

本書は、だいたい似たような意味をもつ語が、「何によって」使い分けられているのか、
問題と解答を通じて読者に分かりやすく解説した本。たとえば、「建造」・「建設」・「建築」
なら「対象物の規模」によって、「あした」と「明日(みょうにち)」なら「話している状況
の緊張感」によって、使い分けるといったように。

ただ、最初に断ったように、この薄い本でかような用例をすべて取り上げていくのは不可能だし
ナンセンスだろう。(もちろん用法に迷いやすかったり、気を付けた方がよかったり、ハッと
させられるような例を著者はセレクトしてくれている。そこは著者のセンスであろう。)
本書は、あくまで55題をその解説を読み進めていくことで、あらためて日本語の豊饒さに対する
「気付き」を得て、「語感」に対する感受性を高めてくれる、そんな一冊であるといえる。
(本書の影響を受けて、こりゃいかんなと思い「類語辞典」を購入してしまった。)

なお、文章じたいが非常にユーモラスで読みやすく、二時間弱で読める。
また、日本語では「妻」を指す語彙は豊富だが、「夫」のそれは貧弱・・・という指摘には
思わず膝を叩いてしまった。

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