「定常経済」は可能だ! (岩波ブックレット) の感想

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参照データ

タイトル「定常経済」は可能だ! (岩波ブックレット)
発売日販売日未定
製作者ハーマン・デイリー
販売元岩波書店
JANコード9784002709147
カテゴリジャンル別 » ビジネス・経済 » 経済学・経済事情 » 経済学

購入者の感想

安倍首相は、今回の(2014年12月)の衆議院選挙で「この道しかない」と半ば脅迫的なキャッチフレーズを連呼し、
選挙戦に臨みました。総理の言う「この道」というのは端的に言うと「アベノミクス」の経済政策のことであり、
具体的には「経済成長するしか日本を良くする方法はない」ということを意味しています。

それに対し、「経済は成長し続けなければならない」という発想を捨て、成熟国家は成長を最優先としない方向性、
すなわち「定常経済」を目指す方向へと移行していくべきだとするのが、本著における主な論旨です。
考えてみれば、地球が常に空間的に膨張し続けているわけではない「閉じたシステム」である以上、経済だけが
成長し続けることは度台無理であり、タイトルの「定常経済は可能だ」はむしろ謙虚なくらいで、本当は「定常経済」こそが
持続可能な世界を生み出す唯一の策であるくらいに、現実には急速に人類の住める地球環境が悪くなってきています。

本文内で「成長」と「発展」は別物であると書いてあるように、「成長」という言葉は経済以外で使われる際には、永遠に成長するという
観点で使われている言葉ではありません。例えば老人になっても、まだ成長するとしたら、それは不気味な印象すら覚えます。
他方、「発展」とはただ大きくなったり、増えたりすることではありません。
つまり「成長」とは量的なもの、「発展」とは質的なものと考えると分かりやすいかと思います。

例えば、我々はこれまで文字情報を紙媒体を通じて得てきましたが、パソコンとネットが普及した先進国では新聞を始めとした紙媒体は
どんどん衰退してきており、これはGDP(成長)の観点から見るとマイナスですが、発展の観点から見ると明らかにプラスなのです。
つまり成熟した先進国において、量的な成長を追い求めようとするなら、必然的に質的な発展にストップをかけてしまうわけです。
アベノミクス推進派は、成長によりトリクルダウンが起きて、そのうち貧しい人も豊かになるということを言いますが、

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