「蝉丸、ドキドキするね！」「うむ。これが生き残った者たちの、脱出への きっかけとなる事を祈るばかりだがな」惨劇の島の中で少女は青年と出会った。共に過ごすうちに惹かれ合ってゆく二人。それは幸運と呼ばれるものだったかもしれない。だが、互いを大切に思うあまり、二人はすれ違う――残り22人となった参加者たちは、多大な犠牲を払いつつも確実に未来への未知を刻んでゆく。徐々に明らかになるこの島の秘密。謎の存在神奈。物語が終局に向かう中、参加者達は、混沌とした濃霧の中を彷徨い続ける……挿絵:指狐

こんな奇跡、無い方が良かったのかもしれないねまたひとり、想いを抱えたまま倒れてゆく。生存者は残り28人。彼らは生きる為の光明を見出しつつある。だが、ゲームの管理者である長瀬一族が、彼らの前に立ちはだかる…。それぞれの思惑は交錯し、混沌を深めていく。……何故、殺しあわなければならないのか？