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『カリュドナの図書室』
この物語は ファンタジー 幻想的 読書家 短編集 です
1章.カリュドナの図書室読者374 評価0 分岐20
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深神 鏡
15.02.16
78
0
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俺の名は消しゴムだ
仕事は主に書き間違えた文字や絵を消したりしている
最近の悩みは身長が縮んできたことかな
最初の頃に比べたらだいぶ縮んだ(溜め息)
この仕事には必ずつきものの身長減少は
俺を最高に憂鬱な気分にする
だって、このまま縮み続けたら
俺消滅!
ご主人様は新しい奴を雇うだろう
まぁそういう運命の下に
生まれてきているんだけどね
けどね何か打つ手は無いものかと考えてしまうのさ
消しゴムなりに色々考えたりするわけだ
ご主人様優しくてさ
俺の顔が仕事で真っ黒になったら
必ず真っ白にしてくれるんだ
生まれ変わってもまた
このご主人様の消しゴムになりたい
俺の仲間たち結構悲惨なめにあってるの
見たことがあってさ
身体刃物でえぐられて切り刻まれて
何か液体塗り付けられて床(机の紙の上)にたたきつけられ
思いっきり押さえ付けられてるの見かけたり
身体バラバラに切り分けられて投げられてたり……
そんなの見てきたから
本当に今のご主人様が大好きだ
だから少しでも長く仕えたいのに
俺の身体はもう……
残り僅かだ
きっと最後まで大事に使ってくれるだろう
ご主人様は基本物を大切に使うタイプだから
別れがつらいだけだ
でも、消しゴムに生まれたからには
最後まで華麗に消して無くなるぜ
あ、ご主人様きた……
ご主人様の長くて細い美しい指で
そっと握られて丁寧に優しく
文字やらくがきを消している時が
1番幸せだ
願わくば少しだけでも
長く一緒にいたいな
そう思う今日この頃だ


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