318人が閲覧して2件のレスがあります

はと #30 - 16.04.20 20:33

初の二次小説。

十六夜咲夜の妹、凛。
能力も見た目も、姉そっくり。
小さい頃から、姉と比べられ、馬鹿にされる毎日。
まったく、暇な人達だわ───。

登場人物

凛（りん）
十六夜咲夜と生き別れになった実の妹。
人間。
蓮華の館のメイド長。

美夜（みよ）　（現・十六夜咲夜）
紅魔館のメイド長。人間。
凛の実の姉。

レミリア・スカーレット
紅魔館の主。吸血鬼。

蓮華（れんか）
幻想郷とは別の世界にある館の主。魔術使い。

-月光の当たる、小さな館-

身長が高く、すらりとしたその少女は、キッチンで洗い物をしている。
少女は熱心に作業を続けている。話すことはない。

少女の名は、十六夜咲夜、といった。
紅魔郷で働くメイド長であり、主の次に偉い存在であった。

咲夜は、ふと、窓の外を見上げた。
真っ赤な月が、夜空にぽっかりと浮かんでいる。

咲夜は、何事もなかったかのように、作業を続ける。

-薄暗い、大きな館-

紅いリボンで長い髪を一つに結ったその少女は、広い広い、廊下を掃除している。
聞こえてくるのは、モップのキュッキュッという音だけ。
廊下の先は暗く、何も見えない。
いや、廊下は永遠に続いている…と感じる程、暗い。
窓も空いていないのに、風が吹いている。とても、不気味だ。

「ふぅ…」
少女はため息をついた。
「この館も、広すぎるんじゃないかしら…ほとんど人は居ないのに…」
少女は窓の外を見た。
真っ黒い、雲一つない夜空に、切り取られるようにして真っ赤な月がある。

少女は、またため息をつく───。