少女・幼女・童女が輝く巻：「鬼物語」まで続く真宵ちゃんの物語の始まり

第1話は、
八九寺の忘れ物リュックサックを届けようと夏休み最終日に町をうろつく暦が、
斧乃木ちゃんと会話するものの八九寺には会えず、
自宅に帰ったところで忍に宿題を一切やっていないことを指摘され、
忍の力で1日過去に戻って宿題をやる時間を稼ごうとするところまで。
第2話ではなんと11年前の八九寺がトラックに轢かれる前日に跳んでしまっていたことが分かり、
ならば八九寺を救おうとする。
6歳の羽川に出会ったり、
中学生姿に変身した忍と張り込みをした挙句、
八九寺を無事に母の家まで送り届けて、
現代に戻ったら世界が破滅している。

チビ羽川が歩きながら読んでいる本は「プラム・クリークの土手で―インガルス一家の物語〈3〉 (世界傑作童話シリーズ)（福音館書店）」ハードカバー版で「大草原の小さな家」の続き。
小学生高学年向きを6歳で読んでいる羽川ってすごい。

派手な立ち回りは無く、
地味な巻である。
この巻だけ観るとピンと来なくて、
必ずしも高い評価にならないかもしれない。
しかし次巻＜傾物語 第ニ巻/まよいキョンシー(下)(完全生産限定版) [Blu-ray]＞でのレディー八九寺のカッコ良さと暦＆忍の信頼と愛による盛り上がりへの、
さらにこの後に続く「鬼物語」への布石であり、
この「傾物語」第1話での斧乃木ちゃんの質問が「鬼物語」最後の真宵ちゃんの台詞で完結するのだから、
じっくり観なければならない。