繊細な言葉の詰まった文章と温かな気持ちの缶詰
小川洋子さんは力量ある素晴らしい小説家であると同時に見事なエッセイストだと思っています。
何気ない日常の一こまをさり気なく描写しながら、
気がつけば、
人生の深遠さすら伺える境地へといざなってくれる文を綴る才能は、
高名な小説家と言えども、
誰にでも備わっているわけではないでしょう。


謙虚で穏やかで優しい性格や生き方が伝わってくる内容が多いのも好印象です。
フトした時の感情の機微を文に見事に表す能力に再会したいから、
そのエッセイをまた読みたくなるという作家ですので。

本書は『毎日新聞』の2008年6月10日から2012年3月14日まで、
毎月1度連載されてきた「楽あれば苦あり」を改題したものです。


表紙にも登場し、
「とにかく散歩いたしましょう」というタイトルにも関連する愛犬のラブ(ラブラドール・リトリバー)が、
14歳と6カ月で死んだことが、
あとがきに書かれていました。
本書で何回も登場し、
47ページの「その時が来たら」でも心配していたラブのことですから、
その死に直面した作者の心中察するものがあります。

「機嫌よく黙る」にもラブの事が触れてあり、
146ページには、
「前肢を踏ん張って、
何度も失敗しながら、
どうにかこうにか立ち上がろうとするラブを見ていると、
つい涙ぐんでしまう。
芦屋川の川べりを走り回ったり、
公園の滑り台を一緒に滑り降りたり、
高速道路をドライブした思い出がよみがえり、
もうあんな日々は帰って来ないのだ、
という思いで胸が苦しくなる。

「ところがどうだろう。
ラブは平気だ。
少しも気に病む様子などない。
脚が弱くなっても、
目が見えなくなっても、
餌が腎臓病用になっても、
相変わらず機嫌のいいままだ。
(以下省略)」と書いてあり、
すでに相当の覚悟が感じられながらも、
サラッと受け流すスタンスが読者の気持ちを軽くさせてくれます。


勿論、
湿っぽい話だけでなく、
ウィットに富んだ軽妙な語り口が読後感を良くしています。
語る内容も幅広く、
「フィレンツェの赤い手袋」や「巨大化する心配事」ではイタリア旅行を題材にしているにも関わらず、
実に些細なことを上手く文に綴り、
鮮やかに収束する技法はエッセイのお手本のようでした。

「珠玉の」と言う表現がありますが、
小川さんのエッセイにその意味合いを感じています。
とにかく散歩いたしましょう

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