まさに異次元の完成度

国民的アニメ『名探偵コナン』の劇場版シリーズ第18弾。

正直、
ここ数年はド派手なアクションや迫力のある爆発シーンを重視し肝心の脚本は…という作品が続くと思っていたが、
今作は違う。
制作陣の気合いが伝わってくる完成度だった。

次々と起こる射殺事件に、
二転三転する推理。
しっかりと練られたシリアス強めの脚本で面白い。
現場に残されたサイコロの暗号の真相には「よくこんなの思いついたな」と感心した。

今作で初めて劇場版に登場した沖矢昴と世良真純にもちゃんと見せ場があって満足。

クライマックスはよくあるコナンたちと犯人の対決なのだが、
今作の劣勢から大逆転までの流れは最高に気持ちが良い。

そして沖矢昴の“あの言葉”の興奮からそのまま疾走感溢れるED。
最後まで視聴者の気持ちを高ぶらせて止まない。

「超遠距離射撃タイプの冷酷なスナイパー」「元米軍兵の容疑者たち」を扱った、
他のコナン映画には無いハードボイルドな雰囲気と音楽もたまらない。

また、
演出面も優れており、
特に被害者たちが射殺されるシーンは何度見ても緊張する。

中盤で入る2ちゃんねるを意識したネットのシーンだけは寒かったが、
それを差し引いても良い作品。
近年のコナン映画では一番オススメ。