イシグロにとっての転機だったのでは
前作の「日の名残り」の完成度があまりに高かったので、
作者は次の手をどう打つかかなり悩んだのではないだろうか。
で出来上がったのが、
このとてつもなくシュールな作品であった。
読んでいて先が全く読めないし、
それどころか今どこにいるのかすら分からなくなる。

この小説が凄いのは、
それが比喩的なレベルを超えて、
読んでいるこちらの頭の中までぐちゃぐちゃになってきてしまう辺りだと思う。
例えば移動中に電車で読んでいて、
目的の駅で本を閉じて降りたとする。
すると、
まるで起き抜けに現実か夢の続きか一瞬わからなくなるように、
いま自分がどこにいてどこへ行こうとしているのか混乱してしまうのである。

これはやはりイシグロの圧倒的な筆力が成せる業なのだろう。
細部は徹底的にリアルなのだが、
文脈はたえず揺れ動き全体像ははっきりしない。
でもぐいぐい読めてしまう。
よく比較されるようにカフカや村上春樹に近いが、
イシグロが頭ひとつ抜けていると思う。
きっと、
全体を貫く構成というか構想が強靭なのだ。
決して明確には示されないけれど。

わたしはイシグロの作品では「わたしを離さないで」がいちばん好きだが、
そこへ至る転機になったのがこの「充たされざる者」だったのではないだろうか。
「日の名残り」も名作だが、
作者がそこにとどまって同じような作品を書かなくて本当によかったと思う。
そういうチャレンジし続ける姿勢も含めて、
イシグロは本当に凄い作家だなあと思う。
充たされざる者 ハヤカワepi文庫

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