一読、巻を措く能わず、とはこのこと

　私がこれを読み始めたことを知ったある友人が、
気をつけたほうが良いわよ、
その本、
おもしろくて他のことが手につかなくなるから、
と警告してくれたものです。
その言葉は決して大げさではありませんでした。
彼女の言うとおり、
この本を一度読み始めたら、
頁を繰るのをやめられなくなってしまいました。

　徹頭徹尾平易な英語でありながらこれだけ迫力に満ちた大部の物語を綴っていく著者の力量にとにかく脱帽です。
時代に翻弄された中国3代の娘たちの物語はあまりにも波乱にとんでいて、
一気に読ませる。
次回作がとても楽しみな作家だと思います。

　余談ですが、
中国の現代史用語を英語で何と表現するのかということもこれを読めば身に付きます。