邦訳とは違う

邦訳「スタンフォードの自分を変える教室」を近所の書店で購入後、
原著を読みたくなり、
購入・読了しました。

良著です。

人にモノを伝える、
教えるような類のお仕事をされている方にも、
有効なヒントを与えてくれていると思います。

また、
他の方の書評にもある通り、
邦訳よりもこちらの方が良いです。

理由は以下の通りです。

’1)翻訳に問題があります。
また、
章内の節レベルで、
すっぽり訳されていない部分があります（フィネアス・ゲージのエピソードなど）。

’2)原著は学術書としての体裁が整っています。
きちんと参考文献を明示していますので、
論拠を辿ることが可能です。
邦訳には参考文献が付いていません。
「スタンフォード」という「大学名」だけで済ませようとしています。
すなわち「あのスタンフォードで認められている」「自己啓発」本として売り出そうとしているわけです。
教養学術書だったものを、
あざといビジネスへと変貌させていっているように見えます。
実際、
内容を薄めただけの「続編」を次々と売り出しているようです。
それに乗っかって、
次々と購入するだけで内容を消化しないのは、
もったいないことだと個人的には思います。