みなさん高評価

なのに、
水を差すようで恐縮ですが。


自分の知らない業界を垣間見れるのが楽しくて、
お仕事系の作品は好んで読むので、
つい買ってしまいましたが、
完成度はイマイチでした。


小説として文章、
視点に違和感を感じる箇所がいくつか。


登場人物が、
作者は個性的な人物をたくさん繰り出したつもりなのかもしれませんが、
どれも記号的でステレオタイプで、
しかも言葉でこんな人物なんだぞと説明されるだけでは印象に残らず、
後から出てきて名前を見ても、
これ誰だ？ってな感じ。


キャラクターもなんか定まり切らないし、
セリフや展開に唐突感を感じることがしばしば。


ストーリー展開もありがちで御都合主義な感が否めないけど、
それはお仕事系には致命的ではないと思います。


致命的なのは、
そういったことの積み重ねの結果、
登場人物たちの会話に出てくる業界用語が、
薄っぺらく上っ面だけのものに聞こえてしまうこと。

ホンモノの専門家ならこんな説明的なセリフ吐かないでしょって思ってしまう。

そう思わせずに各業界の専門分野に触れさせるところが腕の見せ所だとおもうのですが。


わたくしは、
お仕事系ってライトに読める物でも本質的に大人な作品であるべきだと思うのですが、
ちょっと幼稚な印象でした。