なかなか面白い。おすすめ。

　実に面白かった。
おすすめです。
読み始めると太宰治の作品世界に似ていて、
日本文学の伝統的な私小説の世界観があった。
で、
ありながらフィクションではなくノンフィクション（実録）であるということが、
非常に説得力を持って私の心に迫ってきた。
本篇は高校中退篇で、
今後、
大学中退篇を書くようだが、
ぜひ楽しみにしている。

　記者を30年以上やってきた私から見ても、
著者の文章は非常にしっかりしていた。
司法試験を10数回受験したらしいが、
小論文の学習の成果が出ていると思う。
続篇を小説、
フィクションの世界に持っていくのではなく、
最後までノンフィクションとして書いていただきたい。
美鬼君には、
大宅壮一ノンフィクション作家の近藤紘一氏の表現力を若干感じた。

　さて、
引きこもりの書籍が非常に少なく、
当事者が記録した書籍は一層少ない。
我が子も高校時代に引きこもり、
現在、
社会人となっても大きな傷として残っている。
なぜ引きこもり、
なぜ長年留まっていられるのか、
当事者の心境を事実のまま知りたい。
著者からメールを頂けると嬉しい:gokaku127@yahoo.co.jp