徹三の子は俊太郎
 本屋で本書を見つけたとき、
「ああ、
この詩人も古典になったんだ」と思いました。
考えてみれば谷川俊太郎といえば日本人ならほとんどだれでも知っています。
たんに作品の数が多いというだけではなく、
子供にもわかるような言葉あそびの詩も書いているし、
メディアへの露出度も高い。
しかしその作品は単なる俗受けする詩ではなく、
どの詩をとってみても、
わかりやすい言葉に深い思索のあとが読みとれる。


 木がそこに立っていることができるのは
 木が木であってしかも
 何であるかよくわからないためだ
 …
 木を見ると
 木はその梢で私に空をさし示す
 木を見ると木はその落ち葉で私に大地を教える
 木を見ると
 木から世界がほぐれてくる
 …
 木はひとつも言葉をもっていない
 けれど木が微風にさやぐ時
 国々で
 人々はただ一つの音に耳をすます
 ただ一つの世界に耳をすます

 まるでリルケを思わせるような、
こういった思索のセンスは、
哲学者だった父親の谷川徹三ゆずりのような気がします。


 戦後の現代詩は言葉の力を恃んで社会を変革しよう、
権力に対峙しようというような肩肘を張った作品が多く、
そうでなければ文学性が低いように思われていました。
そのため谷川俊太郎のような詩は軽く見られて、
批評家にもあまり相手にされなかったのですが、
戦後70年近くを思い返してみると、
この人ほど多彩な才能を見せた人はなく、
長くコンスタントに水準の高い詩を書き続けてきた人もいない。
ふりかえってみると、
いつのまにか萩原朔太郎や三好達治にならんで日本文学史にのこるような存在になっていました。


 この詩人をそんな文学史的存在としてみた場合、
「自薦」という編集方針は案外曲者で、
この詩人の「代表作」が漏れてしまう場合がある。
しかしこの人の詩を網羅的に読んできたわけではない私には、
その判断はつきませんし、
おそらく現時点ではだれもできないでしょう。
そういったことは、
この詩人を戦後という時代のなかに確定的に位置づけられるようになる未来の研究者に任せましょう。
自選 谷川俊太郎詩集 (岩波文庫)

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