中庸です。

注意が散漫なために努力論なるものを読んでみようと思い購入しました。

幸田露伴も名前は知っているものの、
具体的な思想はほとんど知らなかったため興味がありました。

運命は切り開けるから努力が必要だ、
だけど無理はするな。

悲観しても、
貧乏でもそれ自体は悪いことではない。

皆と福を分かち合いながら進むのだと説きます。

”神は死んだ”とかいうような意外性のある主張ではなく、
割と馴染みのある主張をこんこんと説いてくれます。

明治期の人の思想なので、
これが近代日本から脈々と続く精神なのかもなぁと感じました。

オーソドックスな自己啓発を求める人にはあり、
意外性たっぷりな主張にがつんと自分を揺さぶられたい人にはやや物足りないと思われました。