子供の頃に布団の中で夢想したドラクエのひとつの姿

１２時間ほどプレイ済みです。


ゲーム内容自体は予想していたよりも無双シリーズのそれであり、

何か大きく新しい事をしているゲームではないと思います。


しかし「ドラクエ」というコーティングを極めて繊細に上品に施し消化した結果、

「無双」と「ドラクエ」が実はこんなにも食い合わせが良かったという
見事な昇華を果たしています。


処理落ちも無く、
スムーズかつダイナミックな戦闘。

多岐に渡るシステムは非常に分かりやすい操作性にまとめあげられ、

初心者の方でも快適に楽しめるバランスに仕上がっています。


そして映像表現と音声。

ドラクエはあくまでコマンド式ＲＰＧです。

しかし、
子供の頃の我々がＦＣのドラクエを遊び倒し、
布団の中でその興奮を反芻する時、

頭の中では鳥山明のイラストがそのままグリグリと動き回り、
自分の操作で剣を振り、
ライデインを打ち放ち、

強大なドラゴンを前にアリーナやクリフトたちが
「さあ、
行くよ！勇者！」「命を大事にしましょう！」と声を出して勇者と共に活躍していました。


その当時夢想していた「理想のドラクエ」のひとつの姿がほぼ忠実に現実のものとなった今、

「アクションなんてドラクエじゃない！」という古くからのファンの方にも是非遊んでみて欲しいと思います。

単なる大作アクション以上に、
ファンの理想像をきっちりと描き上げた、

「ドラゴンクエスト」の姿がここにあると自分は強く感じました。


それと男主人公がいちいち「俺の作戦はこうだ」と長々話すのを最初はうっとうしく感じたのですが、

よく考えるとドラクエって主人公が仲間達に口うるさく「さくせん」を命令していくんですよね（笑）
メタな面白さにニヤッとしてしまいました。
　ファミコンソフトの中のＡＩたちに自分はこう思われていたのかな。