待望のTKWOの「指輪」

待望の佼成WOによる「指輪物語」。
日本の3大プロ吹奏楽団のCDがすべて揃ったわけだが、
若干の音の薄さは仕方ないことか？演奏はスマートで無駄がなく、
すっきりと仕上がっている。
アムステルダムWOと同傾向の演奏か？
全曲の本邦初演の「大阪市音楽団」は、
今ひとつ曲が掴みきれてなく、
幾分消化不良。
（初版は、
大阪市教育委員会による限定生産で、
オークションでは高値がついた）　2010年のライヴ録音（秋山和慶氏指揮）では、
市音の本領発揮。
シエナは未聴。
オランダ陸軍バンドは、
変なアゴーギグがマイナス。


作曲者自身が、
映画の音楽に使ってくれ、
といったエピソードもあるが、
第1楽章の愛馬「シャドウパックス」の疾走シーン、
第5楽章のフロド達のホビット村への帰還の喜びのシーンなどは、
十分映画音楽として通用する位の出来栄え。


CD全体としては、
演奏、
録音も良い、
吹奏楽の古典的名曲「バラの謝肉祭」、
ホルストの「組曲第1番」、
また、
スパークによる東日本大震災の復興支援曲の2曲目（TKWO委嘱作品）などが収録されてるのもいい。

ひとつ、
マイナス点をつけるならば、
ブックレットがあまりにも簡素。
このまま、
同じDENONレーベルで進められている「吹奏楽燦選」の第3弾に入れてもいい選曲だけに、
少し残念。
（第3弾では、
「アフリカンシンフォニー」が入るらしい）