くびったけ

その素晴らしさに慣れすぎて、
やがて軽視してしまい、
街で人目ぼれした外箱のうたい文句に惹かれて、
アリエールに浮気した。

私の間違いだった。

噂通りの洗浄力、
それはそうなのかもしれないが、
アリエールと私の柔軟剤の香りとが掛け合わされた後の臭気は最悪で、
なぜかタオルもゴワゴワで、
色落ちした。

そこで初めて、
思い知ったのである。

蛍光剤なしで無香料の中性洗剤の、
いつもそこにあったあの素晴らしさに。


なんという事だろう。

私は懺悔し、
空のまま放置していた容器にこの詰め替えを注入し、
元鞘におさまった。

引き立ててくれる基本性能と、
したたかさと真の強さ。

寄り添ってくれる、
そんな素晴らしい洗剤である。