まとまりがない中、FINAL。

エンターテイメントなので、
もちろん医療技術の詳細に踏み込む必要はないのだが、

死因究明のためのAIとそれを可能にするとされる「リヴァイアサン」が本作の核にあるのだから、
冒頭、
ストーリーと関係ない戦車でインパクトを狙うよりも（これも本当に意味がわからない）、
通常のCTと何が異なるのかという説明が必要だと思う。

天才とされる東堂博士がアメリカから帰国してまでリヴァイアサンに執心する意味が最初から伝わらず、
消化不良の立ち上がりになった
原作者も日本の死因究明については強い主張を持っているし（実際にそれで訴訟を起こされたりもしている）、
これから何が日本の死因究明を変えていくのか、
ほんの少しでも社会的視点がほしかった。


あと、
ネタバレしない範囲で残念な点、

・桐谷美玲がどう考えても女子大生。
医療ジャーナリストに見えない。

・病院のシステムが脆弱すぎる。

・途中で、
消去法で犯人が簡単に判明する。

・すみれ先生の登場のさせ方が強引すぎる。
復讐ならもっと効果的な方法がいくらでも思いつく。

・犯人の動機が弱い。
怨恨は飲み込めるが、
大量殺人をするほどの動機になりえない。
怨恨が大量殺人まで飛躍するならその人格的な破綻も描く必要がある。

・いくつかのエピソードが並行して進むが、
重層的というよりも単なる拡散。