省電力性を高めた、地道な改良版

本品に注目される方は前世代の3930Kと比較されることが多いと思われます。

が、
「絶対性能ではほとんど差がない」こと、
「オーバークロック耐性もさして
変わらないこと」などから、
「パフォーマンスアップを狙って換装する」ような
考えには向かない品かなと感じます。
では、
どこに魅力があるのか？

それは22nmプロセスでの Tri-gate と呼ばれるマルチゲート素子を採用した
作りの部分、
に改良が入ったことが大きいです。
いうなれば「環境面性能」で
優位性を感じられます。
本プロセッサのレンジとなるハイパフォーマンスとは
相反し、
低発熱/低消費電力といったプロセッサを動かす周りの面。
この部分に
進化を感じられるでしょう。


ハイパフォーマンスのセグメントであっても環境面が優しくなると、
同じ電力
であればより高い周波数で動かせることになりますし、
省電力から発熱が低減し
コンポーネントの動作環境を改善させられるようになると、
冷却ファンの回転数
をも抑えられることになり、
より静かに、
PCの負担も減り、
ハイパフォーマンスを
享受することができるようになる・・・のが4930Kの一番の魅力だと思います。


また、
3930Kを含めたSandy Bridge(-E)系で鬼門とされたBCLKも大幅に
高められるようになっており、
私の個体では170MHzというかなりの値にセット
できたことも記しておきます。
DDR3メモリも1866MHzが正式にサポートされ、

私はその中でも1.35Vの低電圧仕様（DDR3L）品を用いていますが、
安定して
動かせているのは特筆できると思います（VCCSAはおおよそ0.937V）。

ハイクロックメモリ（DDR3-2400以上）をQuad Channelにてそつなく
動かせるのは立派だと感じます。


コア電圧はおおよそですけど、
4.2GHz時で1.15V前後、
4.5GHz時で1.31V、

4.8GHz時で1.5V近くと、
倍率にして45を超えるあたりから消費電力も急激に