前半は起業家向け、後半は投資家向けの内容

企業のファイナンスに次ぐ本書の位置づけは、
冒頭にある通り。

日本でのスタートアップへの投資活動も、
４年前に比べるとかなり活性化してきました。
本書でも述べられている通り、
2013年を境に増資の金額が数千万円れべるから億レベルへと、
ステージを大きく上げたように思います。
その背景には、
エクイティファイナンスが着実に根付いてきたことがあります。
みなし優先株式のようなファイナンスを組むことで、
投資家側のメリットは倍増する。
普通株式以外のファイナンスの組み方をどう構築するかは、
今後ますます重要になりそうです。


後半はストラクチャードファイナンスについて、
しっかりとページを割かれています。

ベンチャーキャピタル、
エンジェルだけでなく、
投資ステークホルダー層をぐっと広げる方法が提示されています。
不動産（証券化）のストラクチャードなども併せて読んでおくと、
参考になるかと。
いろんなステークホルダーが複雑に絡み合ったファイナンスが実現されるのでしょうか。
面白くもあり、
また、
面倒でもあり。
。
。


ファウンダーが本書で押さえておくべきは株式の希薄化の方法ではないでしょうか。
ここは、
100パーセント上手くいくわけではないでしょうが、
大変参考にしたいところであります。
また、
金融業にかかわる方にもおすすめの一冊。
リテールやストックのマーケッでリターンが得にくくなってる昨今、
ベンチャーの投資ポートフォリオ比重を大きくしてもよいのではと。
面白い国家になりそうで、
私としては願ったりなのであります。