著者独特の歴史観(歴史方法論)はユニークだが諸刃の剣か?
本書は前著『日本史の謎は「地形」で解ける』の続編で(「はじめに」8〜9頁)、
『文明・文化篇』とあるのは前著との相違を示すものであろう。
但し私は右前著を読んでいないので、
右前著との比較について言及は控えたい。
本書を概観するところ、
歴史を語ると言うよりは(またそれが『文化・文明篇』であると否とに関わらず)、
特定の歴史的イベントないしトピックについて、
著者の方法論(後述する)に従った考察や謎解きを展開するものと見受けられる。
著者の方法論は一貫して独特の歴史観に依っており、
それは人間社会ないし「文明」(歴史と観ても良い)をインフラを含めた地形・気象からなる下部構造と、
これに立脚した産業・教育・芸術等の人間の営み全体を指す上部構造から成り立っているとする。
それ故に上部構造に見える歴史の謎ないし構造全体としての“文化・文明”は、
これと因果関係にある下部構造を解析することで解きうるというものである(「はじめに」の論旨から私が要約したものー正確には本文を参照されたい)。


かかる方法論はユニークではあるが、
上部構造・下部構造といった概念に基づく歴史の重層構造観念はマルクスの経済発展段階説を彷彿とさせる(実態は全く異なる)。
しかし著者の筆致は時として右方法論に拘泥する余り、
やや強引な論理論結も散見され、
この辺りの評価は別れるところだろう。
構成・内容は、
「商品の説明」(この上の方)にあるトピックのほか、
「信長が天下統一目前までいけた本当の理由とは何か」、
「貧しい横浜村はなぜ、
近代日本の表玄関になれたか」、
「『弥生時代』のない北海道でいかにして稲作が可能になったか」、
「上野の西郷隆盛像はなぜ『あの場所』に建てられたか」、
「なぜ日本の国旗は『太陽』の図柄になったか」、
「なぜ日本人は『もったいない』と思うか」、
「日本文明は生き残れるか」などがある。


個人的に印象に残ったのは、
「平均寿命をV字回復」のトピックで、
大正時代の統計データと東京市長であった後藤新平の経歴、
大正10年以降の情況など、
説得力ある分析手法と言えよう。
また「欧米列国植民地」では、
地形・地勢的事情に加え安政年間の震災との関係について著者の方法論から積極的に展開するが、
開国一番手のアメリカが南北戦争(1861〜1865)前後の混乱期にあったことなど考慮されるべきだろう。
日本史の謎は「地形」で解ける【文明・文化篇】 (PHP文庫)

その他の感想

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