ド・ブロカ!ベルモンド!ドルレアック!
ゴダール、
トリュフォー、
マルらヌーベルバーグの旗手たちはもちろん、
バディム、
メルビル、
アンリコ、
ルルーシュ等、
60年代のフランス映画界は、
鬼才や花形監督が次々と輩出し、
百花斉放の時代を迎えた。
彼らの映画は、
斬新であったり、
シネマ・ヴェリテであったり、
華やかであったり、
スタイリッシュであったりしたのだが、
それらの映画作家たちに比べ、
今一つ過小評価されているよう思えるのがフィリップ・ド・ブロカである。
日本では、
リリカルでシュールな反戦コメディ「まぼろしの市街戦」の監督として知られるド・ブロカだが、
彼の真髄は、
コミカルでスラップスティックな中にフランス的なエスプリを効かせた軽妙洒脱なコメディにこそあったと思う。
そんなド・プロカの世界が最も生き生きと脈動していた作品が、
ジャン・ポール・ベルモンドと組んだ一連のアクション・コメディである。
今回、
その中でも特に代表作と思える「リオの男」と「カトマンズの男」が、
晴れて初DVD化される事となった。
実に、
めでたい!!
ベルモンドが、
秘宝争いに巻き込まれて誘拐された恋人フランソワーズ・ドルレアックを追って、
リオデジャネイロ、
ブラジリア、
ジャングルへと駆け巡り、
見事彼女を救出するという単純明快なお話なんだけど、
これが実に明るくて奇天烈なユーモア感覚に溢れている。
ベルモンドが、
屋根から屋根へ飛び越えるなんてのは序の口で、
縦横無尽に飛んだり跳ねたり飛び込んだりと、
その痛快さと躍動感に心が躍るのだ。
映画のオモシロさは、
やはり追いつ追われつの活劇。
原点回帰の手練手管なアクション・コメディは、
観る者をみな幸せにさせる。
後に、
モンキーパンチが「ルパン三世」で、
ジャッキー・チェンが「プロジェクトA」で、
そして、
スピルバーグが「インディ・ジョーンズ」で、
オマージュを捧げながら模倣したのは有名な話だ。
しかも、
恋のアバンチュールとお色気もバッチリ(笑)。
ヒロインはドルレアックだからね、
若くして逝ってしまった彼女が最も美しかった頃の作品だ。
その他の感想
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今読んでも、もう遅い。(2014年)
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けんけん
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「目からうろこ」が盛りだくさん
やっぱりいいよな・・・