この形式の英語の本がもっと増えると良いです。

今から15年程前に受験生だった時に使いました。
別売りCDと一緒に使い、
ひたすら音読をしていました。
その甲斐があって東大理2と某医大の両方に合格しました。
東大の方を選びましたが、
その後外国に駐在して働くまでになったのはこの本で培った基礎によるものが大きいです。
最初の本はボロボロになったので、
中古を懐かしさもあり買い直しました。


内容は1ページに3個の文章が掲載されていて丁度良い分量です。
私の場合は英文を丸暗記する勉強法なのですが、
1個がこのくらいの分量だと楽に暗記できます。
今は改訂版がありますが改訂版は1個がやや長く、
しかも英語の勉強のはずなのに日本語の解説が余分で長々としています。
覚えやすさと英語への集中では旧版の方がはるかに良いです。
旧版の分量で良質な音声があり、
かつ日本語の解説がうるさくない本が他に全然見当たらないのが驚きです。
この本と全く同じ形式で最新の話題を題材とした英語の本が発売されたら、
私が受験生ならすぐ買います。


苦言を呈する点があるとすれば、
題材がかなり政治的に左寄りなところです。
著者が元毎日新聞記者であり、
かつ本が作られたのが左翼的な知識人が幅を利かせていた時代であったのでまあ仕方なくはあります。
一方で改訂版では結構中道に寄っています。
インターネットの発達により一昔前の左翼の化けの皮は剥がれていますので、
より適切な文章を題材にすると良いと思います。
(もちろんネット右翼のような連中も左翼知識人同様に終わっていますが。
)

改訂版が旧版形式だとすごく良かったでしょう。
著者の次回作にも期待します。