欲しい曲が入っていないかも。ただ全体的な出来は良い。

ミンスクの音楽は、
あまり評価が高くないようだが、
情緒的で大変美しく、
親しみやすい。

オーケストラの音もよく、
テンポについてもいうことはない。


ただ、
「バヤデール」という作品はいろいろなバージョンがあり、
これはロイヤルバレエ版に近いものだ。

オペラ座版から入って、
音源が欲しいと思った私にとっては、
好きな曲で入っていないものがあって少し残念だった。


いくつか気づいた点を挙げるならば、

No.1　Moderatoの序奏が、
大僧正登場のテーマ、
クシャトリア登場のテーマ、
バヤデールの踊りのテーマからなっていて、

オペラ座版のような、
ロマンティックなメロディーによる愛のテーマではない。

これはマカロワのプレミア版で聞いたものだ。


No.7 Allegro Molto　大僧正の告白のシーンは、
聖なる儀式のテーマがない。


No.18 Tempo di Marcia giocosa 婚約式の入場のテーマは、
マカロワプレミア版の第三幕結婚式の入場の曲と同じ。


また、
二幕の結婚式の話の筋と関係ない踊り…扇の踊り、
マヌー、
太鼓の踊りはなし。


No.27 Allegro ニキヤの花篭の踊りは、
激しい方ではなく、
あっさりした方のバージョン　等々。


これを音源として練習を考えている方がいるとしたら、
上記の点は注意かもしれない。

ただ、
バヤデールの全幕版のＣＤは貴重であり、
この値段であれば、
収録曲に不足があっても、
買う価値は十分にある。