絶望のなかで輝く命

まず、
特典について。

・写真集（プレミアムエディションのみ）
　A4サイズ。
音楽劇／少年各1冊。
各キャラクター8ページ。

・特典映像
　①稽古場に潜入セヨ。
（2018年1月29日ニコ生）／90分
　②キャスト撮影動画／8分

ブルーレイを買ったはずが、
思いもよらない箱の大きさ・重さで驚きました！（写真集の大きさを下調べしておらず…）
写真集はどのキャラクターも同じページ数。
衣装や表情を余すところなく楽しむことができます。

特典映像は大部分が公演前に放送されたニコ生なので、
視聴済みのファンは物足りないかもしれません。

そのほか、
音楽劇／少年それぞれにオーディオコメンタリーも収録。


内容に関しては、
絶賛されているとおりです。

最新鋭のアンドロイド「ヨルハ」と、
地球で数百年戦い続けているアンドロイド「レジスタンス」が出会い、
共に戦う。
ストーリーの大筋はどちらも同じですが、
音楽劇と少年では、
受ける印象がかなり異なります。

女性キャストによる音楽劇ヨルハは切なさの中に温かな愛があり、
男性キャストによる少年ヨルハは泥くささと儚さが入り混じっているように私は感じました。

リアルタイムで作りだされるすばらしい空間は、
舞台であってこそ。

魅力は数えきれませんが、
なによりキャストの方々の、
渾身の演技に強く心打たれました。


また、
ゲーム『NieR: Automata』のプレイヤーにとっては、
前日譚としてアンドロイドの歴史の一端を見ることができる作品。
視聴後は音楽劇に登場するアネモネやA2だけでなく、
スキャナーモデル（S型）やレジスタンスのNPCへの見方も変わるのではないでしょうか。


普段は死を扱ったフィクションが苦手です。
たとえ戦争がなくとも、
身近な現実にも悲しいことはいくらでもあり、
美しい死などないと思っているからです。

けれど、
このヨルハやNieRシリーズは愛さずにいられません。
生きるうえで直面するあらゆる理不尽への絶望も怒りも、
合間にもたらされる小さな喜びも、
すべて誤魔化されることなくそこにあるからです。