手軽にDB設計の要点が学べる

正規化や関数従属性などといったＲＤＢの基礎理論から
内部設計の性能改善やバッド(グレー)ノウハウまで、
ＤＢ設計の要点がまとまっています。

特に、
ＲＤＢの基礎理論というとリレーショナルデータベース入門のような大学専門課程の教科書か
データベーススペシャリスト試験の教本ぐらいしか、
書籍としてまとまった情報源がなかったので、
非常に助かります。

現場の後輩SE/プログラマから「正規化って何？」という質問が来たときには、
今後はこの本を紹介します。

また、
データベーススペシャリスト試験を受験する人には、
同じ著者の達人に学ぶ SQL徹底指南書とともに本書もオススメです。


ちなみに、
別の方のレビューで３層スキーマの説明でWeb3層モデルの話を持ち込むのが頓珍漢だという指摘がありましたが、

これはティア(物理的な区切り)とレイヤ(論理的な区切り)の違いで捉え方のズレがあるようです。

指摘箇所の例示も、
著者がWeb3層モデルをレイヤの切り方という意味で出していると解釈すれば妥当な例え話です。

物理的なレイヤ(=データ層/内部スキーマ)と、
表層的なレイヤ(=プレゼンテーション層/外部スキーマ)に緩衝材を設けることで
それらから中間層(=アプリケーション層/概念スキーマ)を独立に保つという意味で、
両者は同じコンセプトに基づいています。