音の年輪がこのアルバムの中に。

御大キースのアルバムで悪い筈が無い！…と盲目的な事を言っててはレビューにならないから、
率直に感想をかいてみます。


音質は最近の(2000年代に入ってからの)ストーンズに準じたトレブルの抜け方&ローの質感。
アナログ的な印象は薄いと思います。
緊張感を煽るような曲の繋ぎ方(プリ&ポストギャップが無い所がある)。
後半で30秒程の曲間も有ります。

ありがちなアコースティックからのスタート。


と…このように言うと良くないアルバムのようですが…そんな事は無いです。
良いアルバムですよ。
ミックが居るか居ないかでこうも緊張感が変わるのかとは思うのですが、
一音一音の味わいはさすがキース。
と言うよりこれだけの年月ブルース＆ロック、
ロックンロールそしてギターに携わってきたものだけに出すことの出来る「何か」がここにあるように感じます。


気にいるか気に入らないかでヘビロテするか、
棚の肥やしになるかが決まると思いますが…それがこのアルバムの良し悪しには決して繋がる筈は無いと思います。


最近のミュージシャン…特にギタリストの方々が真似しても真似出来ないタイム感がここにはありますよ。
今のレコーディングではNGになる様なリズムの取り方が絶妙なタイミングで聴こえます。
もっとも…それすら判らないと言われる10代〜30代の方々も多くお見えだとは思いますが。

プレイをやり続けるなり、
レコードを聴き続けるなり…何十年かしたら判って頂けると思います。
こればかりは年輪の部分ですから…判る人には判るってやつですかね…。


判って欲しい…ですけど…ねぇ…。