家族も精神が病んでいると言われ反発する人が多い

同著者のよくわかるアルコール依存症―その正体と治し方の簡易版といった所でしょうか？
簡潔に内容を言えば、
家族も精神が病んでしまう病気がアルコール依存症なので、
依存症の事を理解し、
自身も精神病院やアラノンへ行き、
自分の好きな事を見つけてそれをし、
少しずつ「酒を飲んでいるかいないか気になる。
コントロールしたい」という思いや、
相手に対する自分の不安を依存症者を責める事で解消している(そして回復を妨げている)部分を治していく為の具体案が示されています。

依存症者も病気である事を否定しますが、
家族も自分が病んでいることはなかなか認めない場合があり、
治療が難航するという事が、
著者のその他の本や別の医師が書いたアルコール依存症の本でわかりますが少しでも多くの人がこの本を手に取り、
「死ぬ前に」救われていって欲しいと思いました。

著者は離婚に懐疑的でその理由を自分なりに読解しましたが、
作者の回答は誌上アル中教室の冒頭にありました。
卓見だと思います。
そちらの本もオススメです。

家族を依存症で亡くされた方が、
その依存症の家族がどうやら私に心を開いていたと考えたらしく、
「どうしてあの人はああなったのだろう」を亡くされた後、
私にぶつけてきました。
それがアルコール依存症の本を読むきっかけでした。
どうしては、
「薬物依存」だからで、
「なぜあなたには普通だったの」は、
私が数少ない素面の時の病気ではない心から出た「酒をやめたい」や「ちゃんと生きたい」を家族程近くないからこそ信じたからだと思います。
嘘はなかったのです。
本当に家族が好きで、
本当は家族の幸いを願っていて、
誰よりも酒をやめたいと思っていたのでしょう。

依存症の家族で「酒をやめたいなんて嘘。
何度も裏切られた」と思う人こそこの本や同著者のその他の本を読んで下さい。
ご自身が救われます。
離婚したり、
家族を理解しないまま亡くせば、
一生「どうして」が消えず、
辛さだけが残るのだと私は思います。