幸せになって欲しかった、幸せになって欲しい人を想いながら
表紙の「夕凪の街」の中、
靴を持って裸足で楽しそうに歩く女性。
我々は、
表紙からは想像も出来ないくらい打ちのめされると知りもしないでページをめくることになるのだ。


この作品からこうの史代を知った面々も(彼女がどんなに不本意な思いでいようが)、
「ぴっぴら帳」や「街角花だより」の頃から彼女を知っていた読者たちにとっても、
恐ろしく高いハードルを飛び越えることになるのである。


「夕凪の街」に生きる…いや生きていた彼女は笑顔でスカートをつまみ、
水辺に裸足で立ちながら迎え入れてくれるが、
瞬く間に消えていってしまう。


夏、
みなが半袖で過ごす中で自分だけ長袖の「理由」、
バラックで老人が上の空で呆けていた「理由」、
背中や腕に生々しく残る“跡”、
見上げた先で今にも崩れそうにたたずむ原爆ドーム。

幸せになろうかと思う度に脳裏をよぎる「過去」。
この作品は登場人物たちが思い出したくない「過去」に度々苛まれる。
草木は人間の手の様に絡みつき、
それから逃れるように親切にしてくれた人まで払いのけ去っていく。


そんな彼女が逃げるのを止め、
好きになってしまった人の“言葉”を受け入れ、
明日からは幸せに生きてやるぞとした直後…「死」は音もなく彼女の元にやって来てしまう。


成す術もないまま、
眠るように、
見守る人にほとんど何も言えないまま、
手ぬぐいを握りしめ、
畳に投げ出された左腕…。

彼女の視点である「目」が何も見られなくなったように、
背景も真っ白になっていく。
真っ暗闇よりは、
せめて白い光の中にいるような最期にしてやりたかったのだろう。


直接凄惨な光景を見せるよりも、
「見せない」方がかえって人の心をえぐる。
というより、
こうの本人の「これ以上描きたくない」という告白でもあるようだ。
彼女が本当に読者に見せたかったものは、
お洒落な着物を着て髪を結いながら微笑み合う母娘の姿だったのだろうに。


「桜の国」は現代の話。

これまた桜が咲き誇る木の上で微笑む少女が表紙。
もう騙されんぞ(否応なしに跳ね上がる警戒心)。
夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)

その他の感想

夢のようです
これだけは長年ずっと手元に置いて使ってます
何度みても興奮します
時計の傷がなくなった!
軽量、グッドコストパフォーマンス
ロマンある空想科学、心揺さぶられる強い主張
やっぱり良いかも
写真よりよかった
長さピッタリ!!
リピートしてます。
思い浮かべる情景のなかで。
また買いたい!
数学は苦手でも超ひもって何という人にはおすすめ
純正品ではありませんがとても気に入りました。
コメンタリーが面白い
2分割して使うとさらにお得
超絶でもすべてでもない
使用者個人の感想です
取材からの実例なのでわかりやすい!
悪くないです。風量もそこそこあるし、ぬるいこともない、これで充分だと思います
色が綺麗。
なんだこりゃ?
もっと早く知っていれば良かった、けれども。
品質に不満足
オペアンプの交換で高価なヘッドホンアンプも圧倒できるサウンドカード
古びない名作
とにかくすごかったです。
ホームセンターでは、3,500円位。
今、一番のライフハック本
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