ロマンある空想科学、心揺さぶられる強い主張

サイドストーリー的に展開していた座敷子ちゃんのお話、
存在を科学的に折り合いをつけようとする試みがとてもロマンあって興味深いです。

陽子ビジョンに介入して同じ体験をしてみたい…。


第40話、
実に荒唐無稽なお話かと思いきや、
本作品の根っこにあるポリシーを佐藤先生が62ページで代弁していました。

以前にも高橋先生がヴァンパイアの性質とひかりの性格について述べていたように、
このセリフは本作品においてとても大きな意味を持っています。


そんな佐藤先生も悩みがあり、
日本特有の文化というか、
己を強く律するあまり、
社会が渡りづらくなってしまっている。
亜人ちゃん各々についてもそうで、
個性特有の悩みを抱え、
各々折り合いをつけながら解決に努力を惜しまない。

これまでの様々な出来事全てが、
43話の佐藤先生の強い主張を後押しし、
日下部さんが前に進む原動力になっているのだと思うと、
胸が熱く熱くなりました。

ひとつも無駄なエピソードは無かったんだなぁ。


強い個性を持ちながら、
なるべくそれを隠してまわりに歩調を合わせ、
生きづらくなってしまっている佐藤先生のこと、
共感できる人は居るのではないでしょうか。

社会の受け入れ態勢が未熟だとそう簡単な解決はできないものの、
居酒屋や夜の学校での会話、
これまでのエピソードが、
ちょっぴり肩の力を抜くきっかけになれば良いなと思いました。