特長を理解せずにやっても無駄

この本だけで単語を「どれだけ覚えられるか」という世界で
この単語帳を評しているうちは何の意味もない。

この本は単語を覚えるのが「可能か不可能か」の世界だ。


ほかの単語帳・熟語帳を挫折せずに出来るなら、

その本を通してやればそれでいい。

もし単語や語法の手だれになりたいのなら
単語王でもやっておればよいのだ。


この本は、
単語や熟語を覚えるのが
どうしてもうまく行かない、
苦手な人たちが
ハウツーからこだわって確実に覚えるための本だ。

扱っている単語熟語レベルは超難関大基準だと合格ライン+α程度で、

普通の受験生が予測読みするような単語まで網羅してはいない。


だが勉強中知らない単語が出てきて辞書を引いたとき、

それを記憶に残すコツを自然と身につけることが出来る。

これによって単語を単発の意味ではなく
脈絡ある言語的に覚えることができ、

結果として志望校レベルの語彙が付く。


単語・熟語は単語帳・熟語帳だけで仕上げるもんだという
固陋な発想では決して使いこなせない単語帳である。

ある意味、
思考力と応用力で能率的に結果を出す
東大(志望)生的なアタマの動きを作る、
とも言えるのかもしれない。


もっとも、
この一冊で、
一般に語彙レベルが高いとされる
早慶上位学部の過去問でもそれほど困らないくらいの語彙力は付けられた。


語彙レベル批判も意外と、

語数重視の単語帳のユーザーが
マニアックな一語が載ってるか否かを取り上げて
ガーガー言っているだけなのかもしれない。