傑作3rdは必聴盤だ！

SABER TIGERの3rd(’95年発表)。

女性Vo&ツインギター時代の最高傑作と言いたい。

歌唱、
演奏、
曲、
いずれも秀逸。

本作は、
2ndの正統派HM/HR路線を踏襲し、
さらに低音を効かせてヘビーに進化させた感がある。
複雑なリズムと情報量（音数）の多い曲構成は圧巻そのもの。

難しい曲をさらりと聴かせてしまう彼らの演奏力には凄みを感じる。

特にリズム隊が素晴らしい。


繊細な詩世界を纏った久保田陽子の歌詞は全て英詞。

海外進出を視野に入れていた可能性も感じられる。

しかし、
本作ツアー中の交通事故で木下が負傷し、
バンドは不運にも活動休止に。

女性Vo&ツインギターの豪華ラインナップは、
残念ながら本作で終幕を迎える事となった。


個人的に好きな曲は、
何といっても、
7「Bad Devotion」。

特徴のあるリズムが生みだす動と静のコントラスト。
その絶妙なバランスが醸しだす緊張感は、
本作のハイライトの一つといえる。

他にも、
スピード感とサビが印象的な2「Living On In The Crisis」、
ツインギターがクールな9「Easy Road To Life」、
本ラインナップの魅力が凝縮した10「Spiral Life」等、
聴き所は満載だ。


9の久保田の歌詞に驚愕をおぼえた。

まるで、
上記の終幕を予言したかのようなストーリー。
そして、
その後、
新たな道を歩み始める事となる木下への応援歌のようにも聞こえる。

まさにTimystery。

3年後、
下山という最強のVoを武器に、
SABER TIGERが見事な復活を遂げた事はご承知のとおりだ。