多くの日本国民の皆さんにもぜひ、読んでほしい日本の政治に関する大変重要な書籍である！

　最初は「息抜きに、
鳩山さんの本でも読んでみるか？」という乗りで、
読み始めましたが、
途中で襟を正し、
鳩山邸に向かって最敬礼し、
慎重に読み進むことになりました。
多くの日本国民の皆さんにもぜひ、
読んでほしい日本の政治に関する大変重要な書籍である！
　さすが、
アメリカに気兼ねして極寒の中で苦労する同胞を長年にお渡り見殺しにした対米従属政治家吉田茂と違って、
鳩山一郎さんの息子だなと感心し、
やはり、
由紀夫さんと小沢さんは、
田中角栄は、
１９６０年代以降の日本最大の庶民派政治家だなと確信する次第です。

　それにしても、
鳩山・小沢政権の折の官僚たちの政権転覆工作には目に余るものがあり、
ああいう背任行為を放置していては、
日本はいつまでたっても、
本当の民主主義を実現できないという気がします。
一日も早く、
上級公務員試験を廃止するとともに、
官僚の反政府活動を防止する体制、
すなわち、
官僚の政治家支配の道具である特捜部を廃止し、
官僚の反政府活動を取り締まれる検察機構を構築すべきである。

　現在の外務省は、
米国政府の日本出張所であり、
米国抜きのはずのＲＣＥＰにまで、
アジア各国にとって致命的なＩＳＤ条項を忍び込ませようと画策しているのであるから、
まさに、
米国を主要拠点とする多国籍企業の代理人というほかないのである。
これについては、
先日長崎の被爆者が首相に投げつけた言葉、
すなわち、
「どこの国の総理か？」このばあいは「どこの国の官僚か？」がそのまま当てはまるのである。

　由紀夫さんの主張で一番素晴らしいのは、
「日本は中規模国家としての道を歩むべきである」という点である。
数十年前に、
ポールケネディが、
「大国の興亡」でフィレンツェについていったように、
「中小規模国家は、
フランスやドイツのような大陸国家が台頭してくると、
いかにしても、
これに対抗してゆけなくなる」のである。
これを説明するのは理屈ではなく、
中越紛争時の以下の逸話が一番わかりやすいのである。
すなわち、
「ベトナム側は、
重機関銃を並べて打つ続けたが、
中国兵が次から次に前進してくるもので、
徐々に銃身が赤熱し、
ついには白熱し、
最後には、
溶けてしまった！」。