一つの物差し

こういった、
過去3年くらいの時評を集めた本は、
その時々のトピックについて考え方を整理する上で有益である。
取り上げられた主題について筆者がどう考えたのか、
なぜそのように考えたのかを自分なりに整理することで問題の所在も明確になる。
筆者の意見に全面的に賛同するものではないが、
この本では現在の日本の政治・経済、
そして人々の生活態度に関する、
筆者の強烈な危機意識が伺える。
「不自由な民主制」が跳梁跋扈しつつある現在の日本の姿は、
主権者たる国民自身が選んだものであり、
従ってその責任は国民自身にあるということを改めて認識させられた。