「あまちゃん」を吹奏楽で演奏するとこうなりました

1曲が長くて3分、
全7曲収録で16分10秒というのはやはり短いでしょう。

菊池幸夫さんの編曲はオリジナルの雰囲気を大切にしており違和感はありません。
作曲家の大友良英さんの監修ですから、
「公認」の名に恥じないアレンジでした。


演奏は東京佼成ウインドオーケストラですから当然お手本になります。

6曲目の「アキのテーマ」の美しいハーモニーには聴き惚れました。
オリジナルではピアノのパートが吹奏楽ですと多彩な楽器で演奏されており、
風合いが違います。
一方ストリングスのパートは、
管楽器アンサンブルのハーモニーで演奏され、
どちらも味わい深いものがありました。
個人的にはこれが一番気に入りましたが、
「あまちゃん」のコアなファン以外にはあまり受けそうもないですね。


冒頭の「あまちゃん オープニングテーマ」のアレンジはとても良くできています。
オリジナルとの違いを探すのが難しいくらいイメージ通りの編曲であり、
演奏でした。
これはロングバージョンの吹奏楽アレンジなのですね。
幾分テンポがオリジナルよりも早かったですが、
それはそれで大丈夫でした。

難を言えば、
少し大人しくて上品な演奏でしたね。
もう少しソロプレイヤーにハチャメチャ感があったほうが「あまちゃん」らしくて良かったのですが。
オリジナルの高揚感は別格ですから。


2曲目の「海」に代表されますが、
大友良英さんの曲の美しさは吹奏楽アレンジでも同様でした。
部厚い管楽器特有のハーモニーが神秘性を増しているようです。
ドラマの面白さの陰にはこんな美しい音楽が流れているのです。
高校生たちが今後も演奏会や野球の応援でこの編曲を使用してくれることでしょう。
その際のお手本になるのは間違いないですから。